
年齢を重ねるにつれて、「最近、目の下がたるんできたかも…」と鏡の前で気になることはありませんか?
特に40〜50代の女性にとって、目元の印象は顔全体の印象を大きく左右するため、小さな変化でも気になります。
「できればセルフケアで何とかしたい。でも、美容医療に頼らないとダメなのかな…」と迷っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、目の下のたるみの原因から、セルフケアの方法、さらに美容医療についても解説します。
無理なく取り入れられる方法を中心に紹介するので、自身に合ったケアのヒントが見つかるはずです。
目の下のたるみの原因

目の下のたるみは、見た目の印象を大きく左右する要因のひとつです。
たるみは老けて見られる、疲れて見えるといった悩みに直結しやすいため、原因を正しく知ることが欠かせません。
以下に、主な原因をまとめました。
原因を知ることで、効果的な対策の第一歩につながります。
皮膚の弾力低下
皮膚の弾力の低下は、目の下のたるみを引き起こす原因となります。
年齢を重ねると、ハリや弾力を保つために必要なコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸が徐々に減少するためです。
皮膚のやわらかさや伸び縮みする力が弱まり、たるみやすくなります。
また、目の下は皮膚がとても薄く刺激を受けやすいため、変化が出やすい部分です。
肌を内側から支える力が弱くなると、皮膚が重力に引かれ、たるみが目立ちます。
このように、肌の弾力低下は目の下のたるみに大きく関係しているのです。
筋力の低下
目の下のたるみは、顔の筋肉の衰えも原因と言われています。
顔には多くの表情筋があり、年齢とともに筋肉は衰えていくのです。
表情筋とは、顔の動きや表情を司る筋肉で、約30種類あります。
特に目のまわりの筋肉は細かい動きに関わるため、無表情な状態が続くと、特に衰えやすい部分です。
筋肉が弱まると、皮膚を内側から支える力が不足し、脂肪や皮膚が下がりやすくなります。
脂肪がつきやすい目の下では、影響が表面に出やすく、たるみとして目立つようになるのです。
目元の筋肉の衰え
目の下のたるみやクマが気になる原因には「眼輪筋(がんりんきん)」の衰えも挙げられます。
眼輪筋とは目のまわりを囲む筋肉のことで、まばたきや笑顔など、目元の表情をつくる時に欠かせない筋肉です。
筋力が低下すると、皮膚や脂肪を支える力が弱まり、たるみが目立ちはじめます。
加えて、血流の巡りも悪くなるため、老廃物が排出されにくくなり、クマやむくみにつながるおそれも。
このような変化は加齢だけでなく、無表情な時間が長く続く生活習慣も原因とされています。
目の下の脂肪のふくらみ
目の下のたるみやふくらみは、「眼窩脂肪(がんかしぼう)」が原因になることがあります。
眼窩脂肪は、目の奥にある脂肪で、眼球を守るクッションのような存在です。
通常は目のくぼみの中に収まっている脂肪ですが、加齢や目のまわりの筋肉が弱くなると前方へ押し出され、目の下にふくらみや影を生じさせます。
その結果、たるみや老けた印象が際立つようになるのです。
眼窩脂肪の量には個人差があり、若い年代でも目の下のたるみが気になる方もいます。
年齢や筋肉の衰え、体質によっても目立ちやすく、たるみの大きな原因のひとつです。
目の下への刺激
日常のちょっとした刺激も、目の下のたるみを引き起こす原因となります。
目の下の皮膚は薄くデリケートなため、強い刺激にとても弱い部分です。
メイク落としの際にこすったり、目を頻繁に触るクセがあると、肌の弾力を保つ繊維にダメージが蓄積され、たるみやすくなります。
皮膚に刺激を与えるとたるみの原因になるので「アイメイクを落とすときに力を入れてこする」「花粉症などで目をかいてしまう」などの日常的な行動は気をつけてください。
目の下のたるみの改善方法

目の下のたるみは、加齢や筋力の低下、血行不良などが原因で起こります。
毎日のセルフケアで、進行を遅らせたり、目立ちにくくすることが可能です。
ここでは、自宅でできる5つの方法を紹介します。
ひとつずつ見ていきましょう。
目元の筋肉を鍛えるトレーニング
眼輪筋が衰えると、まぶたや目の下の皮膚を支えきれず、たるみの原因になります。
トレーニングのやり方は以下の通りです。
- 目をギュッと閉じて5秒キープ
- パッと大きく見開いて5秒キープ
これを1日5〜10回繰り返しましょう。継続することで筋肉が引き締まり、たるみの予防につながります。
ツボ押し
目元のツボをやさしく押すことで、たるみやむくみの改善が期待できます。
ツボを刺激すると血流やリンパの流れが整い、目元がすっきり見えるからです。
ただし、以下の注意点もあります。
・肌をこすらない(色素沈着の原因となり、茶クマが悪化する可能性あり)
・力を入れすぎない(やさしく指の腹で押す)
・肌をこすらない(色素沈着の原因となり、茶クマが悪化する可能性あり)
・力を入れすぎない(やさしく指の腹で押す)
どちらも、肌への負担を避ける大切なポイントです。目元は皮膚が薄くデリケートなため、やさしくケアしてください。
名称 | 晴明(せいめい) | 太陽(たいよう) |
場所 | 左右の目頭から鼻の付け根にかけて、少しくぼんだ部分 | 目尻と眉尻の中間からこめかみの方向へ指をすべらせ、軽くへこんでいる部分 |
押し方 | 人さし指や中指の腹で左右同時に5秒間押し、ゆっくり離す(2〜3回繰り返す) | 指の腹で5秒間押し、ゆっくり離す(2〜3回くり返す) |
効果 | 血のめぐりがよくなり、目の疲れやむくみの改善が期待できる | 目まわりの緊張をほぐし、リラックス効果が期待できる |
目元のツボ押しは、簡単にできるセルフケアとしておすすめです。
毎日のケアに取り入れて、目元の印象アップを目指しましょう。
目元のマッサージ
目の下のマッサージは、たるみやむくみの改善に効果的なケア方法です。
血行がよくなり、目元がすっきり見えるようになります。
マッサージを行う際は、肌を強くこすらず、やさしくなでるようにして下さい。保湿クリームやオイルを使えば、摩擦を抑えて肌への負担も少なくなります。
マッサージ方法は以下の通りです。
- 保湿クリームやオイルを指先に少量とる
- 両手の薬指を使い目頭に指を軽く置く
- 目の下の骨に沿って目尻まで指をすべらせる
- 目尻からこめかみに向かって軽く動かす
1セット30秒〜1分程度、毎日続けると、目元がすっきりします。
頭皮マッサージ
顔と頭皮は一枚の皮膚でつながっているため、頭皮が硬くなると顔の皮膚もたるみやすくなります。
頭頂部やこめかみを指の腹でほぐすことで血行が良くなり、顔全体がすっきりするでしょう。
以下のポイントに沿ってマッサージしてみてください。
・両手の指で頭皮を円を描くようにもむ
・おでこの生え際や耳の上あたりを重点的に行う
これらの部分は、顔の皮膚を引き上げる筋肉とつながっており、目元のたるみにも関係しています。
毎日のシャンプー時に取り入れるのもおすすめです。
「ためしてガッテン」式ケア
NHKの「ためしてガッテン」では、蒸しタオルを使った目元ケアが紹介されました。
蒸しタオルは目元の血流を促進し、筋肉の緊張をやわらげる効果があるとされています。
使い方は以下のように非常にシンプルです。
- タオルを水で濡らしてしっかり絞る
- 電子レンジで20〜30秒温める
- 目元に1〜2分のせる
温めることで血流が良くなり、老廃物の排出やむくみの軽減が期待できます。
目の下のたるみは「血行不良」や「筋肉のこわばり」が一因となることがあり、温熱ケアは効果的な対処法のひとつです。
目の下のたるみに効果的な美容医療

目の下のたるみは、セルフケアだけでは十分な効果を感じにくいこともあります。
とくに短期間での改善を求める方には、美容医療という選択肢もあるでしょう。
この章では、主な対処法を紹介します。
順に見ていきましょう。
注入系治療
注入系治療は「たるみ」や「くぼみ」をふくらませて目立たなくする方法です。
以下のような特徴があります。
- メリット: 手軽でダウンタイムが少ない
- デメリット: 効果が一時的で継続が必要
即効性はありますが、効果は半年〜1年程度です。
代表的なものにはヒアルロン酸注入・自己脂肪注入などがあります。
レーザー・高周波(RF)・超音波治療
レーザー・高周波(RF)・超音波治療は皮膚の引き締めやコラーゲンの生成をうながします。
特徴は以下の通りです。
- メリット: 体に傷をつけたり、内部に器具を入れたりしない方法で日常生活に支障が出にくい
- デメリット: 効果は緩やかで複数回の施術が必要
皮膚を切ったり針を刺したりしないため、体に大きな負担がかかりません。
代表的なものとしてHIFUやサーマクール(RF)があります。
外科的手術
目の下のたるみを根本的に改善したい場合、外科的手術が有効です。症状や希望に応じて、皮膚を切る方法と切らない方法があります。
名称 | 経結膜脱脂法 (けいけつまくだっしほう) | ハムラ法 | 下眼瞼切開術 (かがんけん せっかいじゅつ) |
方法 | まぶたの裏側から脂肪を除去 | 下まぶたを切開し、脂肪をくぼみに再配置 | 下まぶたを切開し、脂肪や皮膚を除去 |
効果 | 外から傷が見えず自然な仕上がり | 眼目の下の膨らみとくぼみの両方を軽減できる | 物理的にたるみの原因を取り除ける |
メリット | ・皮膚を切らない ・ダウンタイムが短い ・傷跡が外から見えない | ・脂肪を除去せず再配置する ・目の下のボリュームを保ちつつ凹凸を改善できる | たるみやふくらみを物理的に解消できる |
デメリット | 皮膚のたるみが強い場合は適さない | ダウンタイムが比較的長め | 傷跡が残る可能性がある |
目の下のたるみに関する質問

Q1.目の下のたるみは何歳から始まりますか?
加齢や生活習慣によって個人差がありますが、早い人で20代後半から現れ始め、30〜40代で気になる方が増えてきます。
そのため、早めのケアがおすすめです。
Q2.美顔器は効果がありますか?
美顔器は血行促進や肌の引き締めにより、一時的に目元がすっきりすることがあります。
ただし、たるみの根本的な改善には限界があるので、普段のケアと併用すると良いでしょう。
Q3.美容液や即効性クリームは効果がありますか?
美容液やクリームは、乾燥や血行不良によるクマに一時的な効果があります。
しかし、たるみにはあまり効果がありません。軽い症状や予防のために使うのは良いでしょう。
まとめ

「できるだけセルフケアで目の下のたるみを何とかしたい」という思いは、多くの女性に共通する悩みです。
主な原因は皮膚の弾力低下や目元の筋肉の衰えであり、加齢とともにたるんでいくのは仕方ありません。
こうした、たるみの原因を知り日々のケアを続けることで、少しずつ変化は現れます。
重要なのは毎日続けることです。
本記事で紹介した方法から、自分に合ったものを取り入れてみて下さい。
それでも改善が難しいと感じたら、美容医療も視野に入れても良いかもしれません。
美容医療については、メスを入れるものとそうでないものもあります。
まずは自分が納得できる方法で、できることから始めましょう。